2010/5/15 研究に利用する装置(3)プロテインシークエンサー
すでに、HPLC装置とLC/MS装置を紹介しました。この2つの装置を用いれば、物質の精製とある程度の構造情報(分子量)が得られ、ペプチドならば、構成するアミノ酸のおおよその数が推定できます。しかし、ペプチドのアミノ酸配列を決定するためには、今回紹介する「プロテインシークエンサー」が必要となります。
この装置は、ペプチドの一番端にあるアミノ酸を切断(エドマン分解)して検出するという作業を繰り返し、ペプチドに含まれるアミノ酸を端から順番に決めていきます。なお、アミノ酸を分析するために、ここでもHPLC装置が利用されています。したがって、プロテインシークエンサーは、ペプチドを分解してアミノ酸を調製する装置と、それを分析するHPLC装置により構成されています。
下の写真のプロテインシークエンサーは、2006年に研究室に設置されたものです。それまでは、学部共通機器を利用していましたが、研究室にこの装置が導入されたことにより、ペプチドの構造決定が非常に効率よく行われるようになりました。血圧降下ペプチド(Met-Asn-Pro-Pro-Lysなど)、抗ストレスペプチド(Asp-Leu-Tyr-Alaなど)、ビフィズス菌増殖促進ペプチド(Glu-Leu-Met)といった、多くの新規生理活性ペプチドの構造決定に、この装置は貢献してくれました。
- (1)HPLC
- (2)LC/MS
- (3)プロテインシークエンサー
- (4)自動ペプチド合成装置
- (5)非観血式血圧測定装置
- (6)トレッドミル
- (7)GC-匂い嗅ぎ装置
- (8)GC/MS
- (9)SAFE
- (10)味覚センサー