北里大学 獣医学部 動物資源科学科 食品機能安全学研究室
「牛乳および食肉の機能性食品への展開」（総説）が掲載されました。
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構（農研機構）に属する生物系特定産業技術研究支援センター（生研センター）では、学術定期刊行物として「ブレインテクノニュース」を発行しています。最新号（No.141, 2010/9/15）では、「畜産生産物の機能と高品質化」が特集となっています。
特集の冒頭では、「牛乳および食肉の機能性食品への展開」と題した総説を、私（有原）が執筆しました。この総説では、ラクトフェリンや乳塩基性タンパク質に代表される牛乳タンパク質の保健的機能、牛乳や食肉タンパク質由来の生理活性ペプチド、プロバイオティクス（乳酸菌やビフィズス菌）の新しい利用法について、重点的に取り上げました。また、食肉の機能性成分として注目されている共役リノール酸やカルノシンについても、最近の研究状況を紹介しました。
今回の特集では、「血管保護作用を有する鶏由来低分子コラーゲンペプチドの開発研究－コラーゲンペプチドの新規作用を探る－」、「親鶏由来の機能性リン脂質：スフィンゴミエリンの抗高脂血症及び抗高血糖効果」、「乳脂肪球膜の摂取による肌質改善効果」、「1037R-1乳酸菌に免疫機能を活性化させる効果があることを発見」、「GABA高含有チーズを安定生産する手法を開発～GABA生成力が強い乳酸菌を含むチーズ発酵種菌～」といった記事も掲載されており、畜産物の機能性や機能性畜産食品に関して充実した内容となっています。
