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2011/9/28 『殺処分ゼロ』(本の紹介12)

日本の犬猫飼育頭数(2010年度)は、犬1186万頭、猫961万頭とのことです。こうした状況のもとで、ペット産業は2兆円規模に迫る発展をしていると言われています。しかし、その影の部分として全国で毎年23万頭もの犬猫たちが殺処分されているという事実があります。今回紹介する書籍は、『殺処分ゼロ 先駆者・熊本市動物愛護センターの軌跡』(藤崎童士, 三五館, \1575, 2011/8)です。



本書では、飼い主に見捨てられた罪のない犬猫の命をなんとか救おうとする熊本市動物愛護センターの懸命な取り組みが、実に丁寧に紹介されています。全体を通して読み応えのある本ですが、個人的には第3章「左遷所長の挑戦」が行政現場の空気感がよく伝わってくる記述でもあり、興味深いものがありました。

近年、ペットフード安全法が制定されるなど、行政がペット産業にも積極的な関わりをもつようになりつつあります。これは多額な税金が投じられているということでもあり、ペットの話は犬猫を飼っていない方にとっても無縁なものではありません。

熊本市動物愛護センターの取り組みについてはセンターのホームページもご覧ください。

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