2011/9/30 『日本の食文化史年表』(本の紹介13)
今回紹介する『日本の食文化史年表』(江原洵子・東四柳祥子, 吉川弘文館, \5250, 2011/7)は、本というよりは「資料」といった感じのものかもしれません。大部分のページが年表で構成されています。年表と言うと無味乾燥なイメージがあるかもしれませんが、記述の仕方と随所に挿入されている質の高い写真や挿絵が、本書を「楽しめる年表」にしています。一方で、紀元前3万年(後期旧石器時代)から今日に至るまでの日本の食文化史が詳細にまとめられており、膨大だったであろう作業に頭が下がります。本書は巻末の索引を使うことにより、事典的にも活用することができます。食品関係者は、手許に置いておく価値があると思います。