2011/11/16 『宮台教授の就活原論』(本の紹介22)
今回紹介するのは、『宮台教授の就活原論』(宮台真司著, 太田出版, \1260, 2011/10)という本です。私(有原)自身はほとんど就職活動というものを経験したことがありません。ただ、大学教員をしているので、学生の皆さんに就職のことをお話しなければならないことがあります。先日も、大学3年生の就職活動が12月から本格化するということで、研究室ゼミの際に少し話をしました。本書は、出張の際に立ち寄った大型書店に平積みにされていました。手にとってパラパラと見たところ、第1章の冒頭に「もしも亀田製菓社員がブルボンに入ったら?」というのがあったので買ってみました。

本書の著者は、首都大学東京の就職支援委員会委員長をされていた方です。「まえがき」には、職務を超えて大学生の就職活動について真剣に考えてきた旨のことが書かれています。また、この本の帯には「『絶対内定』ではもう受からない!」とあります。就職活動の定番本である『絶対内定』にはない最近の就活事情も盛り込まれているようです。ただ、書名に「原論」とあるように、即戦力になりにくい内容も多いように感じられました。どうせ読むのなら、大学1年生の頃の方が良さそうです。以下に本書の目次をあげておきます。
- 第1章 なによりも“適応力”が求められている
- 第2章 仕事は自己実現の最良の方法ではない
- 第3章 自己実現より“ホームベース”を作れ
- 第4章 自分にぴったりの仕事なんてない
- 第5章 CMと就職情報サイトに踊らされない仕事選び
- 第6章 就職できる人間になる“脱ヘタレ”の心得
- 第7章 社会がヘタレを生んでいる
- 第8章 すぐには役立たない就活マニュアル