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2013/03/05 『カラスの教科書』(本の紹介84)

今回紹介するのは、『カラスの教科書』(松原治著, 雷鳥社, \1680, 2012/12)という本です。十和田でも夕刻になると、おびただしい数のカラスが空を舞います。そんな光景は全国各地で見られますが、カラスは研究対象としては扱いにくいので、研究者には人気がないそうです。もっとも一般人にとっても、人気のある鳥とは言えそうにありません。ヒッチコックの映画「鳥」のイメージがあるのか、カラスの大群に襲われる心配をする方もいるくらいです。本書によると、その心配はないようですが・・・。



本書は約400ページというかなり厚い本ですが、大きな字で読みやすいレイアウトとなっています。しかも、ユーモラスに語りかけるように解説しているので、少しでもカラスに関心のある方ならば、かなり楽しめると思います。また、カラスの害を防ぐという実用的な対応にも、本書に書かれている内容は役立ちそうです。最終章「カラスのQ&A」に約80ページを割いていますが、この部分は活字が一段と大きいので、忙しい方はここだけ読んでもいいかもしれません。

夕暮れ時などに景色に溶け込んでいるカラスのシルエットは実に美しいです。また、体が大きく割合とゆっくり飛ぶので、素人でも写真を撮りやすい鳥です。以前、目を離した隙にバーベキューの食材を持っていかれたこともありましたが、私自身はカラスをそれほど嫌いではありませんでした。この本を読んで、さらにカラスが好きになりました。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 第一章 カラスの基礎知識
  • 第二章 カラスと餌と博物学
  • 第三章 カラスの取り扱い説明書
  • 第四章 カラスのQ&A 

十和田キャンパスで撮ったカラスです。こちらも、ご覧ください。

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