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2013/05/27 『食糧の帝国』(本の紹介94)

今回紹介するのは、『食糧の帝国 食物が決定づけた文明の勃興と崩壊』藤井美佐子訳, 太田出版, \2730, 2012/12)という本です。著者のフレイザー氏は、カナダのゲルフ大学で「グローバルな人間の安全保障」を専門とする研究者です。ゲルフ大学のウェブサイトで、、「90億人を養うには」という氏による講演を視聴することができます。ユニークなイラストによるプレゼンはかなり魅力的で、実は今回の書籍よりもお勧めしたいものです。12分ほどの短いものですので、ぜひご覧になってみてください。



本書は、歴史、環境、経済、政治といった視点から人類の1万年にわたる「食糧」との関係をとらえています。現在、TPPに揺れる日本の食糧状況ですが、1万年の歴史から日本の未来を考えることも必要かもしれません。「賢者は歴史から学ぶ」そうなので、政治家や官僚の方々にも一読していただきたいものです。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 第一部 食糧の代償(第1章 市,第2章 食糧貯蔵庫,第3章 農場)
  • 第二部 のしかかる代償(第4章 水,第5章 土,第6章 氷)
  • 第三部 からっぽのポケット(第7章 血,第8章 金,第9章 時)
  • 結 論

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