2013/10/03 モンゴル出張報告(5)
草原のゲルでは、モンゴルの伝統的な食物で歓迎を受けました。遊牧民の食生活は、古くから家畜から得られる乳と肉が中心です。とくにモンゴルの乳製品は、バラエティーに富んでいることが知られています。今回訪れたゲルでいただいた乳製品はその一部でしたが、市場では様々な乳製品を目にすることができます。
訪れたゲルの家長の方です。
最初に、山羊乳ベースの塩味ミルクティー「スーテーツァイ」が勧められます。これは、モンゴルの国民的飲料で、食事の際には必ずといってよいほど出されます。
次に出されるのは「アイラグ」と呼ばれる馬乳酒で、写真の皮袋の中で発酵が行われます。アルコールと炭酸が入ったヨーグルトのような飲料です。アイラグは、夏期における遊牧民の食生活の中心とも言える存在です。
山羊乳を攪拌して得られる「ウルム」も、モンゴルの代表的乳製品です。クリームとバターの中間的なもので、かなり美味でした。
スーテーツァイ、アイラグ、ウルムが並べられたゲルの食卓です。
実はこの羊が、お昼のごちそうとなりました。
遊牧民の伝統に従い、一滴の血液も大地に落とさずに、羊は処理されていきました。
鍋に入れられた新鮮な羊の内蔵です。味付けは、塩を少々入れるだけです。
味は決して悪くありませんが、香辛料がまったく使われないのが残念です。
羊肉のメインディッシュは、鍋に焼いた石を入れて作られます。
鍋に蓋をして、1時間ほど蒸し焼きにします。
「ホルホグ」と呼ばれる伝統的料理の完成です。
「ホルホグ」は、最も豪華なごちそうとのことです。
お世話になった皆さんとの別れを惜しみつつ、ゲルを後にしました。
ニュース(教育・研究) 一覧へ戻る