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2014/04/19 『ヒト、動物に会う』(本の紹介116)

今回紹介するのは、『ヒト、動物に会う コバヤシ教授の動物行動学』(小林朋道著, 新潮新書, \756, 2014/2)という本です。鳥取環境大学の小林先生の著作は、以前、『なぜヤギは、車好きなのか?』『先生、大型野獣がキャンパスに侵入しました!』を紹介しました。これらの本と同様、著者の動物への愛情がよく伝わってきました。本書の「はじめに」に書かれていますが、動物との触れ合いについて、子ども時代も含めた体験を、動物行動学の視点を交えながらエッセイ風に書かれています。



動物行動学という革新的な学問分野を確立し、ノーベル賞を受賞したコンラート・ローレンツを敬愛する著者は、ローレンツの名著『人イヌにあう』を意識して、本書のタイトルを付けたそうです。私は、学生時代に読んだローレンツの本よりも、本書の方がずっと読みやすく楽しめました。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • ・はじめに
  • ・自転車にからまっていたカラスの話
  • ・街の迷い犬を田舎に送った話
  • ・プレーリードッグと一緒に住んでみた話
  • ・小さなヒミズに畏敬の念を持った話
  • ・土の中の魅力的な生き物たちの話
  • ・「コウモリを連れたタクシー運転手」の話
  • ・ドバトは人間をどう認識しているか考えてみた話
  • ・アカネズミが食べるドングリ、貯めるドングリの話
  • ・トンビのため“狩り”に明け暮れた夏の話
  • ・口の中で子を育て雌から雄に性転換した魚の話

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