food function and safety

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2015/02/16 『「もしも」に備える食』(本の紹介135)

今回紹介するのは、『「もしも」に備える食 災害時でも、いつもの食事を』(石川伸一, 今泉マユ子著, 清流出版, \1620, 2015/2)という本です。以前にも書きましたが、著者の石川先生は、5年前まで私たちの学科(北里大学動物資源科学科)で同僚だった方です(現在は、宮城大学准教授)。今回の本は、『必ず来る!大災害を生き抜くための食事学』『料理と科学のおいしい出会い 分子調理が食の常識を変える』に続く、石川先生3冊目の著作です。東日本大震災の直後は、「もしも」に備えて食料品の備蓄を真剣に考えていた方も、4年も経過すると意識がだいぶ低下しているのではないでしょうか。天災は忘れた頃にやってきます。



今回の石川先生の本は、管理栄養士の今泉マユ子氏との共著です。前半のちょっと理屈っぽい部分を石川先生が執筆し、後半の「料理編」を今泉氏が担当しています。モノクロ印刷の前半と総カラー刷りの「料理編」に統一感はまったくありませんが、1冊で2冊分の価値があるとも言えそうです。全体を通して読むことにより、「もしも」に備えての食料備蓄に対する心構えと、「もしも」のときの実践的対応(調理)が身に付きそうです。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • はじめに・石川伸一
  • 1章 なぜ、食を備えなければならないか
  • 2章 脳を満足させる食事で、非常時を乗り切る
  • 3章 何をどう備えればよいか
  • 料理編
  • 火を使わない
  • 乾物を使う
  • 乾めんを使う
  • ごはんもの
  • いも・玉ねぎ・にんじんで作る
  • 粉もので作る
  • 防災食を使う
  • おわりに・今泉マユ子

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