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2015/03/07 『ねこの秘密』(本の紹介136)

今回紹介するのは、『ねこの秘密』(山根明弘著, 文春新書, \831, 2014/9)という本です。著者の山根氏は、動物の生態学と集団遺伝学を専門とする研究者です。九州大学理学部を卒業後、国立環境研究所、京都大学霊長類研究所を経て、現在は北九州市立自然史・歴史博物館の学芸員をされています。玄界灘の相の島(あいのしま)で、ねこのフィールドワークを7年間にわたり行い、その成果を『わたしのノラネコ研究』にまとめられています。



ねこの専門家により書かれた本書は、「ねこの生き方」を科学的視点から解き明かしてくれます。私(有原)はキャットフードの研究開発を手掛けているので、ねこに対する関心は高いつもりですが、彼らの「生き方」の背景はあまり知りませんでした。子供のころ飼いねこに対してもっていた疑問の多くも、本書により解決されました。各章の扉には、「工房・海猫舎」を主催されている造形作家の木村道子さんによる挿絵(版画)が使われていますが、これらも本書の魅力を高めています。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 第1章 ねこ小史
  • 第2章 魅力はどこから来るのか?
  • 第3章 ねこの誕生
  • 第4章 恋と青春
  • 第5章 老後のくらし
  • 第6章 ねことひとの幸福な関係を求めて

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