food function and safety

ニュース

2015/05/16 『大学生まれの食品』(本の紹介145)

今回紹介するのは、『大学生まれの食品 美味しいお取り寄せ』(双葉社, \1080, 2015/3)という本です。大学における研究成果の実用化に国の支援が得られるようになったこともあり、産学官連携や地域連携が熱心に行なわれています。そのような取り組みの中で、食品分野は一般消費者に近い製品の開発が行われており、マスコミなどで取り上げられる機会も多いようです。本書では、27の大学がかかわって誕生した68の食品が紹介されています。



大学が取り組んだ食品開発の事例として、「近大マグロ」がよく知られています。本書でも、冒頭の「産学連携成功事例」として、30年以上かけて実現したクロマグロ完全養殖が詳しく紹介されています。本書では、北里大学の「東北復興支援ビール 復香ビール」と「草熟北里八雲牛 ビーフシチュー/無塩せきコンビーフ」も取り上げられています。初期の大学開発食品の多くは、素朴なパッケージの製品が細々と作られている感じがしました。しかし、本書に登場する食品は、いずれも洗練されたパッケージで、取り組みに対する意気込みがうかがえます。

なお、本書に登場する27の大学は、北海道大学、帯広畜産大学、弘前大学、石巻専修大学、筑波大学、埼玉大学、明治大学、東京家政大学、早稲田大学、東京大学、東京農業大学、お茶の水女子大学、玉川大学、東海大学、北里大学、松本大学、信州大学、新潟大学、北陸学院大学、大阪樟蔭女子大学、近畿大学、奈良女子大学、三重大学、水産大学校、長崎県立大学、大分大学、琉球大学です。

書籍紹介一覧へ行く