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2015/12/28 『お皿の上の生物学』(本の紹介162)

今回紹介するのは、『お皿の上の生物学 阪大出前講座』(小倉明彦, 築地書館, \1800, 2015/9)という本です。同じ著者による『実況・料理生物学』を、以前紹介したことがありました。この本は、大阪大学の入学間もない1年生を対象として開講されていた授業「料理生物学入門」(基礎セミナー)の内容でした。本書は、この本の続編的なものと言ってよいでしょう。



調理中に起きている現象を科学的にとらえることにより、生物学を体感しつつ理解するという内容は、前書を引き継いでいます。第1~4講までは実際に行った講義の講義録とのことですが、第5~7講は計画だけで未だ実現していないものです。前書の目次構成はかなり柔らかいものでしたが、本書はやや硬く学術的(体系的?)になっています。食品科学の入門書として、好適な内容に感じられます。第8講の「論文の話」を本書の一部とするのは違和感もありますが、将来、技術者や研究者を目指す方にとっては役立つ内容です。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 第1講 味の話
  • 第2講 色の話
  • 第3講 温度の話
  • 第4講 温度の話
  • 第5講 食器の話
  • 第6講 宴会料理の話
  • 第7講 季節の食品の話
  • 第8講 論文の話

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