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2016/04/27 『世界を食べよう!』(本の紹介165)

今回紹介するのは、『世界を食べよう! 東京外国語大学の世界料理』(沼野恭子編, 東京外国語大学出版会, \1800, 2015/10)という本です。「まえがき」によると、本書のコンセプトは、「食」の観点から世界の多様性を提示すること、だそうです。このコンセプトにしたがって、東京外国語大学の30名以上の教員が、それぞれ専門とする地域の食文化を語っています。多数の分担執筆者による本ですが、編者が①蘊蓄(うんちく)、②写真、③レシピの3点セットを執筆者に求めたこともあってか、統一感のある読み応えのある本に仕上がっています。



本書は、これまで数多く出版されてきた海外の食紀行とは一味違います。訪れた国でも知らないことが多く書かれていますし、訪れたことのない国々に対しては憧憬の念が深まりました。また、「世界にひろがる日本料理」という写真付きコラムが、東アジア編、東南アジア編、東ヨーロッパ編に分かれて掲載されています。私は現地の食べ物に接するよう心掛けていますが、日本食にお世話になることも少なくありません。東京と大差ない日本食が食べられるところもあれば、どこの誰が教えたんだというような代物にも出会います。「ロシアの寿司」など、懐かしく読みました。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • 東アジア:中国,韓国,台湾,モンゴル
  • 東南アジア:ベトナム,カンボジア,ラオス,タイ,ミャンマー,フィリピン,マレーシア,インドネシア
  • 南アジア/西アジア:ベンガル,インド,イラン,アラブ,トルコ
  • 東ヨーロッパ/中央ヨーロッパ:ロシア,リトアニア,セルビア,ポーランド,ドイツ
  • 西ヨーロッパ/南ヨーロッパ:フランス,イタリア,スペイン,イギリス,ポルトガル・ブラジル
  • アメリカ/オセアニア/アフリカ:アメリカ,オーストラリア,アフリカ

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