2016/06/08 『見えない巨人 微生物』(本の紹介169)
今回紹介するのは、『見えない巨人 微生物』(別府輝彦著, ベレ出版, \1400, 2015/11)という本です。著者の別府輝彦先生は、長く東京大学と日本大学の教授をされた日本の応用微生物学分野を代表する研究者です。私(有原)が20~30代にかけて微生物を扱った研究をしていた頃、別府研究室の業績を憧憬の眼差しで見つめていたことが思い出されます。チーズ製造に用いる子牛第四胃由来の凝乳酵素キモシンの大腸菌での発現成功は、バイオテクノロジー黎明期における輝かしい研究成果です。
以下に、本書の目次をあげておきます。
- 1 微生物とは何だろう?
- 1-1 微生物は見えない生き物
- 1-2 微生物は巨大な生き物
- 1-3 微生物は多様な生き物
- 1-4 微生物と人間のかかわり
- 2 発酵する微生物
- 2-1 発酵とは何だろう?
- 2-2 発酵という文化
- 2-3 新しい微生物、新しい発酵
- 2-4 次の世代に向かって
- 3 病気を起こす微生物
- 3-1 歴史の中の感染症
- 3-2 病原体との戦い
- 3-3 新しい感染症の姿
- 4 環境の中の微生物
- 4-1 環境を支える微生物
- 4-2 共生する微生物
- 4-3 集団としての微生物
- 4-4 地球環境と微生物