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2016/11/30 『チーズの科学』(本の紹介174)

今回紹介するのは、『チーズの科学 ミルクの力、発酵・熟成の神秘』(齋藤忠夫著, 講談社ブルーバックス, \980, 2016/11)という本です。著者の齋藤先生は、東北大学農学部で長く牛乳・乳製品に関する教育研究に携わってこられた方です。これまでにチーズの本は数多く出版されていますが、専門家による本書は一味違うものとなっています。



本書は、「チーズについてのQ&A」で始まるというユニークな構成となっています。ここでは、チーズに関する親しみやすい10の話題が取り上げられています。専門家による本らしく、牛乳、乳酸菌、酵素といったチーズ製造に欠かせない材料について、科学的な解説がされています。退屈な記述になりがちな部分が、見事にまとめられています。チーズ図鑑的な内容は他書に譲りますが、チーズをきちんと理解したいという方にお勧めしたい一冊です。本書は講談社ブルーバックスとして刊行されています。ブルーバックスについては、こちらの記事もぜひご覧ください。

以下に、本書の目次をあげておきます。

  • チーズについてのQ&A(プロローグにかえて)
  • 第Ⅰ部 チーズと出会うために
  • 第1章 チーズは偶然につくられた
  • 第2章 世界のチーズのプロフィール
  • 第3章 チーズの選び方と楽しみ方
  • 第Ⅱ部 チーズづくりの科学
  • 第4章 ミルク成分の科学
  • 第5章 乳酸菌と発酵の科学
  • 第6章 凝乳の科学
  • 第7章 加塩の科学
  • 第Ⅲ部 チーズの熟成の科学
  • 第8章 チーズの味と香りの変化
  • 第9章 チーズ組織と物性の変化
  • 第Ⅳ部 チーズと健康の科学
  • 第10章 これだけわかったチーズの機能性

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